家づくりは「人」と「モノ」の関係まで考えて

住まう人に合わせた家づくり

2011年より片付けの仕事を始めて11年が経ちました。

今までの整理収納サービスに加えて、「住宅設計」と「整理収納」の経験と知識を融合した家づくりのサービスを開始しました。

整理収納を学ぶ以前、住宅業界にいた私は「住まいやすい家」「暮らしやすい間取り」など
正直、住まう人にとっての家としての機能や動きやすい動線、お好みのインテリアのことしか考えていませんでした。
個人的にも、雑誌や広告に掲載されている間取り図を眺めながら
「この設計いいよね!」
「このつくり面白いよね!」
「もっとこうだったら便利かも?」など、
妄想を膨らませながら楽しんでいた感じ。

でも、整理収納・片付けの仕事で現場経験を積むにつれて
「あれ?〇〇の時に使う△△はどこにしまうんだろう?」とか
「これは左脳タイプの人には合うけど右脳タイプの人は困るよね」とか
「この収納じゃモノが収まりきらないよね?」とか、
人のタイプやモノのことも考えるようになっていました。

 

「住まい」と「人」の関係を深く考えて家づくりのご提案をする。
これは、住宅建築に携わる者にとって当たり前のこと。

でも今の私は「住まい」と「人」と「モノ」の関係まで考える必要があると思っています。

生活スタイルや価値観が多様化する中、持っているモノやその量はもっと大きく異なる現代。
昔ながらの住まいが必ずしもフィットしないのはもちろん、建売やマンションの画一的な間取りや収納が万人に合うわけがないのです!

人によって合う間取りが異なるというのは分かりやすいと思いますが、収納こそ十人十色なんですよ。
例えば、洗面室の「洗濯関連」について。

 

かなーり昔のことですが、洗濯洗剤といえば「粉」または「固形石鹸」(笑)

それほど種類もなかったので、どのご家庭にもいわゆる「洗面室の収納」があれば大きなお困りごともなく平和に暮らすことができていたと思います。でも今となっては上記洗剤に加えて「液体洗剤」やら「ジェルボール」やら。

液体洗剤なんて、従来の縦型式洗濯機用とドラム式洗濯機用も違うんですよ。同じメーカーの同じシリーズでも洗剤濃度が違うんですって!ご存知でした?

 

さらにさらに、ここ数年で洗剤自動投入の洗濯機まで登場しました。
余談ですが、洗剤くらい手動で入れてもよくない?そんな自動投入機能なんて要らないでしょと思っていた私ですが、実際使ってみたらメチャ便利!もう手放せない機能ですね(笑)。

 

「洗濯洗剤」ひとつとってもどんな洗剤をどのくらい、どんな方法でしまっておくのか?収納容量が異なるだけでなく、使う人によって合う収納方法も違ってくるのです。

統計学的に考えると、何通りの収納が存在するんでしょうか?計算なんてしたくないです(笑)
想像するだけでこんなに違いがあるんですから、昔からの「洗面室収納」がうまくフィットするのはごく一部の人に限られてきます。

もちろん洗面室は「洗濯」以外の用途にも使われるので、収納こそ十人十色!

 

こんな風に言うのは簡単ですが、実際に家づくりをする設計士さんは考えなきゃならないことが無限大!
だから住まう方ご自身が、ある程度の要望をまとめて設計士さんにお伝えできることも必要です。

とはいえ、要望をまとめるにはそれなりの時間と知識も必要。家づくりをする際は、その他にもやらなきゃならないことがたくさんあるので、本当に大変です。

そんな「住まう方」と「設計士さん」との間に入って橋渡し的なサポートサービスを展開しています。
もちろん、モノの整理収納サービスも継続中ですよ。

古後 静

古後 静

北欧ライフスタイル好きの収納空間プランナーです。住宅建築業界を経た後、整理収納サービス提供12年超え。【整理収納】×【住宅設計】両視点から考える収納設計のTipsをご紹介します。丁寧な暮らしに憧れるのに「面倒くさい」が口癖の元リケジョ。ラクするための家事効率アップの仕組み作りが得意な反面、『日々の暮らし』を楽しむことにも挑戦中。

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